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学校の喫煙所。外に灰皿がおいてあるだけの場所。
タバコを吸うわけじゃないのにそこへ向かう。
友達を探すふりして。
「いないよ。」
あたしが探しているフリをしている人物を知っている。
「そっか。」
「ゆみ。何飲む?」
時々、喫煙所にある自販機で買ってくれる。他の子には内緒で。
ミルクティーを選ぶ。
「これ!」
「そんな甘いのよく飲めるな。」
彼の右手にタバコ、左手には缶コーヒー。ブラックの。
「そんな苦いの良く飲めるね。」
「お子様には分かんないだろうけど…なっ!」
くわえタバコをした彼の指があたしのおでこを突いた。
「もー!何するん!」
前髪のあるおでこを撫でようとすると前髪に何か貼り付いていた。
あたしの手に貼り付いたのは、コーヒーについていた応募券のシールだった。
「あー!もう!先生のバカ!」
財布の奥にしばらく使ってなかったポイントカードの裏に貼ってあったシールを見て先生の笑顔を思い出す。
先生、元気ですか?
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