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店員は静かな口調で
「やはりそうですか、ここに来られるお客様は皆悩みをお持ちの方ばかりが来られるのですよ。そして、ここの特別なくものコーヒーを飲まれると、元気になって帰られるのですよ」と話す。
それを聞いて、小田桐は、驚いた「そうなのですか。皆悩みを抱えておられる人が来られるのですか。ここのコーヒーには何か元気になる魔法でもかかっているのですかね」と不思議そうな顔で言う。
店員は「さあ、どうでしょうね。何か入っているのかもしれませんね。それでも飲まれますか」と穏やかな表情をして言う。
小田桐は、今さら何かあっても、これ以上の不幸なことはないだろうと思い
「貰います。その、くものコーヒーを入れてもらえますか」と声をかける。
店員は
「はい分かりました。少々お待ちくださいませ」と言うとコーヒー豆を挽きだした。
そして、小田桐の前でランプに火をともして、湯を沸かしはじめた。
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