【まんまる姫と不思議穴】

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その声を聞いた王妃も駆け付けます。 「姫…姫なの?こんなに痩せて、こんなに美しくなって…。無事で本当に良かった!」 そう言って泣き崩れる王妃に、まんまる姫が声をかけます。 「ダイエット、張り切り過ぎちゃった。これからは、もう少し女の子らしく過ごすように努力するわ。心配かけて、ごめんなさい。」 そう言って、チラリと後ろを見ると… そこには、あの穴がありました。 (…そこはもう私には、必要無いわ。) 姫がそう思うと、不思議な事に穴はスゥっと消えていきます。 消え行く穴から、白いモグラが手を振った…そんな気がしました。 そして姫は、やさしい王様と王妃様に連れられて、お城に帰っていきました。 それからというもの、まんまる姫は時々穴を思い出し、何度か誘惑に負けそうになりながらも、常に努力を怠らず、幸せに暮らしたそうです。 めでたしめでたし
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