4人が本棚に入れています
本棚に追加
その声を聞いた王妃も駆け付けます。
「姫…姫なの?こんなに痩せて、こんなに美しくなって…。無事で本当に良かった!」
そう言って泣き崩れる王妃に、まんまる姫が声をかけます。
「ダイエット、張り切り過ぎちゃった。これからは、もう少し女の子らしく過ごすように努力するわ。心配かけて、ごめんなさい。」
そう言って、チラリと後ろを見ると…
そこには、あの穴がありました。
(…そこはもう私には、必要無いわ。)
姫がそう思うと、不思議な事に穴はスゥっと消えていきます。
消え行く穴から、白いモグラが手を振った…そんな気がしました。
そして姫は、やさしい王様と王妃様に連れられて、お城に帰っていきました。
それからというもの、まんまる姫は時々穴を思い出し、何度か誘惑に負けそうになりながらも、常に努力を怠らず、幸せに暮らしたそうです。
めでたしめでたし
最初のコメントを投稿しよう!