愛と夢の生活

7/7
前へ
/15ページ
次へ
 幸いなことに、この雨はスコールだったようです。  しばらくして、雨は止んでしまいました。  もちろん、雷もどこかに行ってしまいました。 「鳴いたカラスがもう笑った!」  からかいたくなるくらいに、外はカラッと晴れ渡りました。  見上げると、空には虹が生まれていました。 「愛、見て、虹よ~。綺麗ねぇ~」  夢子さんは愛を抱っこしたまま、縁側に立ちました。  愛も現金なもので、雷さえいなくなってしまえば、元気いっぱいです。 「わあ~ホントだぁ~。  夢子さん、下ろして~。庭で遊びたーい!!」  愛はピョンと庭に降り立ち、泥んこになってはしゃぎまわるのでした。 「やれやれ・・・早速、洗濯物が増えそうだ・・」  夢子さんは首を竦めましたが、なんだかとても楽しそうでした。                               おしまい
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加