回復と憑依と鍛錬

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 「なんだって俺がガキに教えなければならないんだ?」  東雲に呼ばれて来たのは神風 豹馬だった、彼は元の魔神器と憑依した後の魔神器が変わらないので狙撃銃の腕は超一流なのだ。  「いいじゃないですか、弟子ができるんですよ」  「おねがいします!自分に狙撃銃の扱い方や立ち回り方を教えてください!」  番条は頭を下げて深々とお願いする、その姿を見て豹馬はで振り返りるとまだ解放していない領地の砦の方へ向かう。  「狙撃銃は慣れだ、ひたすら数をこなして銃を身体の一部のようにして扱わなければ足を引っ張るだけだ。付いて来い、教えてやるよ」  その言葉に番条は顔を明るくし追いつくように走って豹馬の後を追う、それを見た緋花はニコニコしている東雲に聞く。  「確か神風准将って誰かに教えることをしない人ではなかったはずでは?」  「それは彼が周りから孤高の存在だと思われているからね、でも師龍隊のみんなは知っているの。弟子を欲しがっていることを、ね」  と何か面白げに話す東雲は緋花隊から見てとても嬉しく見えたのだった。  「そういやオレも剣の基本的な立ち回りは知らないな、いつもは相手の剣を受けてから攻撃するからな。師龍とかに聞けないかな?」  綜馬も実は剣の扱いには知識が足りないのだ、短剣の立ち回りと通常の剣では周りの仲間を見ていてかなり違うと感じたからである。  「大佐は今お忙しい様子だったので難しいと思います、剣の訓練をしたいなら師龍隊にはいいお手本がいますよ。あ、でも大佐ほどではないと思いますが忙しい人ですからね。一応聞いてみましょうか?」  その言葉に綜馬はお願いするように東雲に頼み込む。  そして緋花隊は次の作戦までに基礎体力や実力を高めるのだった。
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