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「それで?俺達の任務は?」
緊張感なく砦の上で寝そべる零条が師龍に話しかける。あれから数時間経つが位置が動くことがなかったのだ。
「それか。サラ、例の件は」
呼ばれたのは金髪の髪が特徴的のサラ・ダランベール中佐、サラは師龍に耳打ちして何かを報告する。
そして師龍はその場に立つと真剣な眼差しで寝そべる零条に告げる。
「ここに吸血鬼の一個中隊が進軍してくる、偵察隊はさっき緋花隊と上条隊が潰した。恐らく異変に気づきそろそろこちらに向かってくるだろう」
「一個中隊って今この任務の初期戦力より少し少ないくらいか、まぁしかし全員がコッチに来る頃にはこっちが劣勢になってそうだな。」
あくびをしながら零条は軽い状況判断をすると師龍はニヤリとして当然の様に答える。
「だからこそ零条、お前に出撃してもらったんだよ。サラ、東雲、豹馬、最後に零条。本来の師龍隊5人が集まればなんとかなる、情報によると地位レベルが3人、あとは雑兵だ。俺の隊は優秀だからな。」
その答えにみんなはやる気を出したが零条だけはタバコを咥えて火を点ける。
師龍隊が軍最強の隊と言われるのは零条1人がいるというわけではない、怠惰で気まぐれな零条を纏める師龍のカリスマに軍将校クラスの実力を持つ他の3人が付いてきているからである、零条がいなくても機能できているほどの隊であるのだ。
中条 東雲は元々違う隊で任務で東雲以外全滅の所に師龍が単身助けに来たことで師龍に命を預けると誓った忠誠心の塊の女性。
サラ・ダランベールは一人で戦っている時、師龍のカリスマに魅せられ興味本位で入隊したがその後に師龍とならやっていけると思い今にいたる。
神風 豹馬は家柄に条がつかない事でなかなか才能が認められなかった、その時師龍の目に付き手を差し伸べた事から「師龍がいなかったら俺は埋もれて死んでいった」と話し師龍より年上だが忠誠を誓う。
最後に零条 俊は権力争いで一条家に負けた家柄。師龍の同期で変わり続けた師龍隊結成時からいる師龍を1番理解し理解されている男、最強の肩書きがあるが真に強い人間は師龍と豪語するほど尊敬し切磋琢磨の存在。
このことからどれだけ師龍が慕われて尚かつ師龍隊がすごい集団かというのを理解できる
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