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・・・約、150人ほどの集団であろうか?
腰に剣を佩き、
弓矢を携え、
兜や胸当てに身を包んだ一団が、
大きな湖の岸辺に集まっていた。
戦でもあるのだろう、
彼らは20人ずつ程に分かれ、
岸に停めてある幾艘かの船に乗り込もうとしている。
その内の一際大きな船には、
羽飾りの兜をかぶり、
ビロードのマントを纏った男が、
大勢の部下達に指示を与え、
そして湖の遠く・・・
山あいに見える大きな川の、
遥かその先に目を凝らしていた。
「何だぁ、ありゃぁ?」
その光景を、
少し離れた所で見ていた地元の農民がつぶやいた。
その農民は、武装された兵士達を見ていただけなのだが、
岸に停めてある大きな船に、
水面から何かが近づいてゆくのを目撃した。
魚・・・?
だとしたら、でかいよな?
とも考えたが、
そのうち水面の波紋も見えなくなると、
農民は興味も失ってしまい、
いつもの仕事に戻るべくその場を後にした。
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