第二幕。

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振り向いた先に居たのは ーーーー機械ではなく、何か大きな獣だった。 一瞬にして、 脳内はパニックだ。 何故、と。 何が起きた、と。 しかし、声にはならない。 ーーー音を出せば、死ぬ。 パニック状態ながらも 私の意識は冷静だった。 誰しも死にたくはない。 たった一度の人生。 まだ、たいして 生きてもいないのに。 ーーー死んで、終わりとか、悔やみきれない。 獣と私との距離は 近すぎる訳でも、 遠すぎる訳でもない。 動けば、その視界に捕らえ 襲ってくるだろう。 ーーー何か、武器になりそうな… そんな事を考えながら、 自分の体を見ると 腰の辺りにベルトが巻かれ その両端(つまり、両足の外側)に 一丁ずつ、ーー銃器らしいものがあった。 日本で銃器所持、 ましてや、一般人な私が そんなもの、持てる筈がない。 しかし、これは好機だ。 死ぬよりか、 まだ銃器使用のがまだマシ! 私は、迷わず 仕舞われていたホルスターから 銃器を一丁、取り出し それを両手で構えた。 構えた際に、銃器独特の重みに これが現実だと 思いたくもない事を実感しながら 私は ーーーーーー大きな獣に、標準をあてた。 外せば死ぬかもしれない。 その思いで 体は震え、上手くピントが合わない。
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