第1章

3/11
前へ
/11ページ
次へ
「キーンコーン…カーンコーーン……」 ーーーー ―― (あいたた…… 体中アザだらけで、下駄箱が遠いや…… 早く帰って塾で微分積分しなくちゃ!) ――って。 (あれ? 隣のB組の斉藤達が体育館裏で集まってなんかしてるぞ? あ、あれはうちのクラスの確か…… 白田君じゃないか!? なんで斉藤達と? あ、囲まれてる!) ――「これはもしや!」 見てはいけないものを見たくない時に見てしまうのが 僕の特技だというのなら、僕はそれを履歴書には絶対書かないであろう。 しかし、やっぱり見てしまうのである。 (どうしよう、このまま素通りするわけにもいかないし…) そうだ! 鬼先生にこの状況を伝えよう! 「おいっ白田 お前いつもカレー臭いんだよっ!」 「さ、斉藤君、それは誤解だよ。 だって今日の給食はカレーだったじゃないか? いつもカレー臭いなんて誤解だよ!」 「うるせー! そんな事はどうでもいいんだよ! 金はあんのかよ?」 「あるけど……」 「だったら早く出せよ~」 カチッ、ジュボ… プハ~ あーうめ~ 「斉藤君、中学生がタバコは良くないよ。 規則違反だよ!」 「お?白田、お前俺様に逆らう気かよ?」 ――ん?オラあッ!! ガッ ッゴ! 「ぐふ…」
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加