第1章

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―――――――――― ――「残り時間30秒」 「往生際が悪いよ、吉田君!! 君の魂はもう、僕のッうぐ――」 「!!?」 「うぐっぐっぐぐううううううううッ!! がががああ……ッああ!!」 (きたッ!!) 『ん!?なんだ?何が起こったんだ!? 白田が急に苦しみ出したぞ!? 一体ど、どういうことだ?』 「鬼先生! 僕が説明しますよ!」 『吉田ッ!?』 ――白田君の崩壊が始まったんですよ。 『ほっ、崩壊??』 ――ええ。 「血糖値の崩壊」です。 『どういうことだ!? 吉田、解説よろしく!!』 はい。鬼先生。 白田君は先の斉藤達との戦いで既にシュークリームを350個も食べていました。 それに追い打ちをかけるように、自ら、また甘いものの代名詞、「あんまん」での勝負を言い渡しました。 ここで、僕は白田君の鬼が甘党であるという事に気が付いたんです。 た、確かに!! 肉まんや、ピザまんでも良かったのにあんまんを選んだな!! はい。そうです。 そして、僕は血糖値が500㎎/dlを超えるまでひたすら待つ戦法を思いつきました。というか、それしか僕が白田君に勝つ方法はありませんでした。 しかし、僕の想像以上の胃袋の許容量に、内心もうだめかもと諦めかけていました。
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