第5章

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『おいリュウジ』 『はい!』 ナオトに名前を呼ばれリュウジが体を強張らせた。 『別に怒りゃしねーよ』 ナオトはリュウジに歩み寄ると 『お前に頼みたいことがある』 『へ?俺にですか?』 『お前一人じゃ頼りねーからタカノリも頼まれてくれねーか?』 『なんでしょう、あねさん』 名指しされタカノリも二人に歩み寄った。 『うちの贔屓の呉服屋のねえさんのとこにいって、七人で舞台に立つときの衣装を見繕ってきてほしいんだ。』 『かれんねえさんですか?』 リュウジの声にためらいが混じっていた。 『かれんはお前の贔屓でもあるからな、ちょっとした無理聞いてくれんだろ』 『多分…』 『贔屓に頼るのが気が進まないのは分かるが、かれんの店の品揃えなら、俺たちの望む物があるはずだ』
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