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『あたいが店を辞めてこの店をかまえてからも神楽奉納にはご一緒させていただいていたよ』
『そっか…』
『で、お前はどうなんだい?』
『へ?』
唐突に自分の話になってリュウジは間抜けな声を出した?
『唯一無二の「うたい屋」にはなれそうなのかい?』
『ねえさん…』
他の「うたい屋」が一緒に来ているとは思っていないかれんの質問にリュウジは慌てていた。
『お初にお目にかかります。「うたい屋」のオミと申します』
『同じく「うたい屋」のエリーです』
かれんはいきなり話に入ってきた二人に顔を向けた。しかし、オミはマスクで顔を隠すかれんに顔を向けられ、その威圧感に目を逸らした。
『初めまして、「ばくち屋」タカノリです』
タイミングをずらしてタカノリも挨拶をした。かれんは三人を見つめ、
『「界隈」で「うたい屋」を名乗る三人が揃っていらっしゃるとは、これは一体何事ですか?』
かれんは少しだけ首を傾げて、そう尋ねた。
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