24人が本棚に入れています
本棚に追加
『で?今日はどんな用件だい?』
かれんが聞くとリュウジの顔つきが変わった。
『今度の神楽奉納の後で、俺たち「うたい屋」と「屋号」を持つ四人で舞台に立つんだ。その時の衣装を見繕いに来たんだ』
『おや、そいつは大役を任されたねえ』
リュウジの説明にかれんが声をあげた。
『衣装のイメージはあるのかい?』
『かれんさん、少し服を見させてもらっていいですか?』
リュウジが答えるより先にタカノリがかれんに聞いた。
マスクに覆われた顔を向けたかかれんはゆっくりと頷いた。
それを見たタカノリは所狭しと並ぶ服を見ていく。そしてオミとエリーもタカノリの隣に並び服を見始めた。
『どんなのがいいかな?』
『歌と舞の融合だろ?それにリュウジとオミの歌とエリーの歌はまた種類が違う。いろんな要素が混ざった感じがよくない?』
そんな会話を聞いていたかれんが店の奥へと姿を消した。そして、
『リュウジ!』
と奥からリュウジを呼んだ。
最初のコメントを投稿しよう!