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『そうだな、目を離せない危なげな弟が五人もできた…』
『へへっ』
リュウジは嬉しそうにナオキの腕に抱きついた。それを見ていたナオトはリュウジの腕を掴んだ。
『あんま、ナオキにべたべたすんな…』
珍しく低い声のナオトにリュウジが慌てたように手を離した。
『あねさんも、けっこう焼きもち妬くんですね』
見ていたケンジロウが呟くとナオトは不満そうな顔をした。
『別にんなことねーよ』
『いやいやいや、今のは完璧嫉妬やないですか!』
『あにさま…』
ナオキがナオトを見つめる。
『だから、ちげーって!リュウジ相手に焼きもちなんか妬くかよ!』
『俺相手にって、ひどい言われよう…』
今度は別の意味でリュウジが肩を落とす。
『あねさん、心配いりませんよ。リュウジにはあねさんみたいな色気は皆無なんですから、間違ってもあにさんがその気になるわけありませんって!』
『いろけ…かいむ…』
『ねえ、オミ。リュウジがぽつりぽつり呟き始めたよ…』
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