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タカノリに言われてオミが目を向けるとリュウジは肩を落として陰気なオーラを発していた。
『でも歌ってる時のリュウジはある意味色気あるよな』
エリーがリュウジに歩みより肩を抱くと、リュウジはぱっと顔を上げた。
『本当？』
嬉しそうににっこりと笑みを浮かべるリュウジは無邪気な子供そのものだった。
『お前の笑顔はみんなも笑顔にするんだ。暗い顔は似合わねーよ』
ナオトは言いながらリュウジに歩みより頭を撫でた。
『へへっ』
照れたような笑みをリュウジが浮かべるのを見たナオトはぽつりと言葉を漏らした。
『その顔、昔と変わらねーな。』
『あねさん、それは俺が成長してないって言いたいの？』
不服そうに尋ねるリュウジをじっと見つめナオトはため息を吐いた。
『お前はそのままでいいんだよ。変わらないままでいろ』
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