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『違うだろリュウジ。わたしたちは本当に兄弟になったんだ。わたしたちは家族だろ…』
静かに、だがきっぱりとナオキが言った。
『あにさーん』
リュウジは隣で優しい視線を向けるナオキの腕に抱きついた。
『俺が言おうと思ったのに…』
ナオトがふてくされ気味に呟いた。
『あねさん、リュウジの保護者交代じゃないですか?』
オミの言葉にナオトは口を尖らせていた。
『リュウジなんか、のしつけてくれてやるっての!』
ナオトの吐き捨てるような言葉にリュウジが泣きそうな顔をする。
『あねさん…』
『泣くな!っとにしゃーねーなー』
ナオトは悲しそうなリュウジの頭に手を置いてわさわさと揺らした。
『へへっ』
リュウジはさっきまでの悲しげな顔は何だったのかというくらいに顔をニヤケさせていた。
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