第2章

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『図星を指されると顔を背ける。その癖は直ってないねぇ』 ナオトに言われリュウジはまた俯いてしまった。ナオトはふっと笑うとリュウジの頬に手を当てた。 『やんちゃするのはかまわないけどね…』 言葉を止めたナオトの視線が鋭さを増し、リュウジは心臓がどくんと音を立てるのが聞こえた気がした。 『ナオのあにさんを巻き込んだら、いくらお前でも承知しないよ』 今までに見た事のないナオトの表情。だがそんな中にも色気を感じてしまう。ナオトは立ち上りにやりと妖艶な笑みを残して部屋を出て行った。 『はぁ…』 ぱたんとふすまが閉じた瞬間、リュウジはその場に倒れ込んだ。 『めっちゃ怖かった…』 リュウジの漏らした声は涙声になっていた。
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