はじまり

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……待て。ちょっと待って。 これは……いいんじゃないか!? あ、今放課後です。 そして、数学のテストが返ってきました!! 「あさひーどうだった??」 よくぞ聞いてくれた。我が友よ。 「初の七割!!」 「マジで!?」 驚きすぎだよ…… まぁでも… 「これで補習は回避じゃぁぁぁ」 「そうだな!確かにこの点数で呼び出しはないだろうね」 「よし!帰「市村君いる??」」 …………ん?先生? 「あ、いたいた。ちょっとお願いがあるんだけど」 「お願い?」 補習じゃないならまぁいいんだけど…… 「ちょっと手伝って欲しいことがあって」 「……はぁ。」 「あ、旭俺部活行くわ。」 「あ、うん。頑張って」 「おう!!」 ……手伝いってなんだろ 取りあえずついて行けばいいのかな? 「よし、行こう」 「あ、はい」 「手伝いっていうのは数学室の片付けなんだけど」 なぜ俺なんだ? 「俺、数学の係じゃないんですけど……」 「いやー係の子は部活の大会近くて忙しそうでさ」 「あぁ……」 「で、部活も入ってないし俺ともまぁまぁ話せるでしょ?」 ん?それならクラスの女子に頼めばいいんじゃ? 「あ、あとほらテストの話もね」 あ、なるほどね。でも…… 「今回のテスト俺にしてはよくできてましたよね!」 「うん。よく頑張ったね」 ポンポンッ ……え 頭撫でられた?というか頭ポンポンされた? 「……」 「……?どうかした?」 「あ、いえ……」 ……なんだろこれ なんか変な感じ……なんか心がぽわってした…… ……多分あれだね。小さい子みたいに扱われたのがくすぐったかったんだな。多分。 「大丈夫?」 「あ、はい!大丈夫です!!」 「そう?ならいいんだけど……ここだよ」 ガラッ 俺は絶句しました。 「……汚っ」 「あははは……片付け苦手でさ……」 「ここって先生しか使ってないんですか?」 「うん。他の先生はいらないっていうから俺が全部使ってるんだよ」 「へーそうなんですかー……」 一人でこの部屋を…… ってそれにしても汚いな 床にはプリントが散らかってるし本が本棚に入ってないし…… 「それで俺だけだからっていうのもあって……」 「こんなに汚いんですね……」 「う……ごめんね」 「ま、やりましょうか」 「うん!」
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