カフェ

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~~~~~~~~~~~~~~ 紅葉の綺麗なある秋の日、とあるカフェに、一人の客が訪れました。 その客は、テラス席に座り、コーヒーを頼みます。 コーヒーがテーブルに届くと、客はタバコを一本、取り出しました。 「やあ、コーヒーさん。こんにちは」 「あら、タバコさん。ごきげんよう」 「ねぇねぇ、僕たちってさ、いい相性だと思わない?」 「そうね。私を飲むと、タバコさんが欲しくなるってよく言われるわ」 「ふふ。ここで君と僕が出会ったのも何かの運命かもね」 「あら・・・」 「これから、僕たちはこの人の許(もと)で一つになるんだよ?運命としか考えられないよ」 「まぁ・・・」 『カチャ』 客が、コーヒーカップを手に取り、口元へと近づける。 「タバコさん…」 「コーヒーさん。先に行ってて!すぐに追いかけるから」 「ええ。待ってるわ」 『ゴクッ』 コーヒーが、客の喉を通り、胃袋へと流し込まれる。 『カチッ』 タバコがくわえられ、ライターの火が近づく。 「ふふふ、コーヒーさん…今、行くよ、君の元へ…」 客が、火を翳しながら、一口、息を吸い込む。 『スー…』 ケムリが、客の喉を通り・・・コーヒーの待つ胃袋ではなく、肺へと吸い込まれる。 『プハー』 ケムリは、コーヒーと触れ合うこと叶わず、寒くなり始めた秋の空へとむなしく流れていくのでした。 「コーヒーさぁぁああん…」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~ 女は、フーっとケムリを吐き出し、笑顔を作ります。 「おしまい。どお?」 「・・・切ないね。」 「ね。」 苦々しい顔で灰皿にタバコを押し付ける男。 すました顔でコーヒーに口をつける女。 『コーヒー&シガレッツ』 いい組合せだけど、交わることは一生ない。 一緒に仕事するにはいい関係かもね! fin.
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