「セカンドスケジュール」

10/39
前へ
/40ページ
次へ
一キロ程走って足を止める。 追手は居ない。 案外淡白な連中だった。 再び走るのに五分は必要そう。 「行きつけの店へ行こうと思う」 「こいつはヴィオ。俺はフェルト」 「ニナです」 もう戦いの気配もしない。 替わって街の人気がする。 交易商品を売る市場の人気。 「悪い店じゃないから」 「帰るとこ、あんの?」 昼日中の城下町。 市場の賑わい。 高度文明とは異なる商品。 「古代」と言って差し支えない。 文明は衰退の一途。 なるべく大きな道を行く。 これと言って関心を引かなくとも。 店まですぐだった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加