「セカンドスケジュール」

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城門の上。 遠き北にハルカの都の塔。 今は街の古都を臨むヴィオ。 荒れた古都の街に住む人は少ない。 途中の街も交易が途絶えて閉じている。 煙さえ上がらない。 ハルーサの交易は東と南。 東は遠く、南と西には障害も多い。 ハルーサがハルカになる日。 これ以上の発展を見込めない。 新しい方向を見出すべきだった。 太古から続くこの文明の。 当ての無い旅は初めてだった。 マテオリの先は見えていない。 掌のライター。 火を付ける。 月がいつの間にか上っていた。 再び帰ってこの景色を見るか否か。 「装備と従者は決まっている、か」 枷は少ない方が良いのだが。
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