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「つい最近、近くに洒落た喫茶店ができたのは知ってる?」
「えぇ。スポーツ用品店の目の前でしたよね。ここからだとそんなに遠くないですよね?路地抜けて左のビル四つ先の所ですよね?」
「そうよ……あ、灰皿くれる?」
「さっき吸ったばかりじゃないですか。」
亮は、やれやれと思いながらも灰皿をだす。
彼女は、またため息ついてタバコ一本に火をつけた。
「常連さんがほとんど持ってかれちゃったのよねぇ」
「まぁこんな所に店構えるのもあれですけど商売がら仕方ありませんか?そのうち戻ってくるかもしれませんし。」
「まぁ戻ってきたら嬉しいけど…」
チリンっと扉の鈴がなった。
二人は鈴のなった扉を見る。
「いらっしゃいませ。」
入ってきた帽子をかぶりサングラス、マスクをつけたスーツ姿の男。
「あら早かったわね」
「当たり前だろここで飯食ってから出勤するからな」
と男は言うと帽子とマスクを外す。
「亮君、もう一つのいい知らせなんだけど」
「あ、そういえば言ってましたね。」
「この人と手を組むことにしたわ。」
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