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「前から気になってましたけどその人オーナーの知り合いなんですか?毎日きてくれてますけど」
「知り合いっていうかこのビルの所有者よ、そして向かい側の路地のバーの店長よ」
「そういやまだ言ってなかったな、これ名刺な」
ビルの所有者で向かい側のバーの店長と紹介された男は亮に手慣れた手つきで名刺を渡す。
「いやぁ自分の店は影響受けないだろうなと思ったら、あの店夜は父親が店長の飲み屋になるらしい」
亮は名刺に目線を落とし名を確認し言う。
「宝勝さんそれ誰から聞いたんですか?」
沈黙。
そして最初に口を開いたのはオーナーであった。
「本人からよ」
次に宝勝が口を開く。
「酒と女は怖いよな。亮君も気を付けろよ」
亮は、宝勝の目線がオーナーの方を見ていたような気がした。
「それより、いつものコーヒーとトーストを頼むよ」
「あ、はい…」
タバコを一本吸い終わったオーナーが二本目に火をつけた同時にまた口を開く。
「互いの経営の為、同盟を組むのよそして常連客を取り戻す。」
「バーやカフェなんて隠れ家みたいな所が一番ってのを教えてやるんだ」
本当に大丈夫なのかと亮は思うのであった。
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