第六章 夜咲く花と、 散る花と

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 時季が格納庫に降りてきていた。 距離的に、一人での操縦は難しい。 「助かる。鬼城のお小言を受けないとね」 「高麗の件だろ。 ソニアにも本部から、あれこれ来ているよ」  宇宙船に乗り込むと、エンジンを起動させる。 時季も、機材をチェックし、計測機器の確認をしていた。 「ソニア、出発するから三番ハッチを開けてくれ」 「はいよ」  宇宙空間に船が出ると、エンジンを全て稼働させる。 まともに飛んでいたら、往復で十日はかかるので、 高速モードに切り替える。 そういえば百武も、到着が速かった。 高速ならば、三日でいけるかもしれない。
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