第五章 桜川 伊都(さくらがわ いつ)

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 やっと桜川の邸宅に到着すると、周囲を回ってみた。 巨大な邸宅で、周囲は塀に囲まれていた。 塀の高さは、シダの高さを越えているので、 胞子が中に入らない仕組みなのかもしれない。 「基地を建設する場合は、この塀を参考に、まずこの高さで囲む」  邸宅の敷地は広く、 中に小型船の離発着のスペースがあるようであった。 食料などを運ぶ運搬船が、空から降りてきていた。 「ソニア、近くに船はあるのか?」 「ないよ」  ソニアに連絡を取ると、運搬船の形状を確認する。 これは、もしかして、 宇宙ではなく、亜空間経由での運搬ではないのか。
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