第五章 桜川 伊都(さくらがわ いつ)

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 そこが、どれだけ敏感かは俺も知っている。 入れる苦しみも、怖さも知っている。 相手が好きだから、耐えるのだ。  俺は、小型船を基地の予定地付近に着陸させると、外に出た。 すると、同じく、キレてしまっていた響紀も待機していた。 「見たのか?」 「見ました。亜空間は共有ですから」  今、亜空間を使用してもいいという、鬼城の許可が出た。 A級が多いので、通信不能と伝えていたので、 最低限ならば、亜空間を渡してもいいという許可も同時に出ていた。 「行くか」  亜空間に消える。 そして、高麗の映像を通り、室内へと移動した。 亜空間は消滅の危険があるので、瞬間移動には使用しないが、 危険を承知して移動することもできる。
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