第五章 桜川 伊都(さくらがわ いつ)

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「そうですね確かに経験を確認していましたが、 まさか尻を使うと知らないとは思わなかった」  今、俺の目が元に戻ってしまった。 帰りは、歩いて帰るしかない。 「知らなかったのか?」 「多分。 最中、どうしてそんなことをするのか、尻なんて汚いから触るなとか、 そんなことには使えないとか、絶対に無理とか連呼でしていましたからね」  高麗、知らなかったのか。 でも、合意というのは嘘ではないであろう。  俺の背を、響紀が支えていた。 そっと支える響紀の温かさが、俺の正気を保たせる。 「目、紫に戻りましたか……俺も、戦闘モードが解除になりました」  響紀が、俺の方向を変え、じっと目を覗き込んでいた。
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