第六章 夜咲く花と、 散る花と

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 百武は鶏をキツネから守るため、鶏小屋を上にしたのだ。 鶏を集めて運ぶのは大変かと思っていたら、 鶏は飛んで自分で小屋に戻ってきていた。 「野生生活は、鬼同丸も同じですからね。 まあ、響紀は置いていって、時季と戻ってきてください。 他のメンバーは残しておいて大丈夫です」  俺が何をしたのかとビクビクしていると、百武は溜息をついた。 「ビクつくのは普段の素行が悪いからですよ。 しっかりと、頭領の代行をしていれば、やましい事なんてないでしょう。 今回は……高麗の件です」  高麗が仕事中に結婚したのが、問題になっているのだそうだ。
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