第六章 夜咲く花と、 散る花と

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「良かった。皆、無事で。 亜空間に気付くのが遅れた、すまん」 「いいえ。大和からの連絡が無かったら、壊滅状態だったかもしれません」  響紀から通信が入っていた。  これで、亜空間側からの攻撃もできないと、知れ渡っただろう。 次はどの手でくるのか分からないが、一難は去った。  しかし、鬼城の亜空間使いで、裏切り者がいたのだろうか。 鬼同丸の亜空間は、基本、俺のものであった。 俺が生まれた頃に、一羅が怪我をしたせいだ。 新しい組の亜空間も俺のものが多い。 俺は、幼少の頃より、鬼城で亜空間を与えていた。  では、かなり昔の鬼城の者ということになる。 鬼同丸の最年長は、誰であっただろうか。 確か医者のせいで、当麻であったが、 それでも二十代であった。 それに、亜空間も俺のものだ。
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