第七章 燃えるような夕日

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 要は、鬼城を辞めてくれということか。  任務放棄といっても、 高麗は、仕事ができない状態にされていたのだ。 機械を外されてしまっている。 「いいか、これは命令だ。 円満に解決しておけば、高麗には復帰のチャンスが出て来る」  引くしかないのか。 確かに、任務放棄は、規定で懲戒免職になる。 この場合は、復帰は望めない。  でも、自分から辞めた場合は、手続きをすれば復帰が可能になる。 「分かりました」  俺が頭を下げると、一羅がにっかり笑った。 「では、どこかに食べに行こう」  この前、奥さんに叱られたのではないのか。
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