第七章 燃えるような夕日

9/28
前へ
/306ページ
次へ
 若き日の桜川は、護身術を学びたいと鬼城で修行していたという。 どこかで、亜空間を知り、制御を学んだ。 桜川の持っている亜空間は、一羅の親のものであった。 「長期戦ならば、チームを再編成するといいよ。 新人も加えて実績を上げさせてゆく。 その間に他の仕事も請けなさい」  一羅は、どこか寂しそうであった。 「うなぎ、美味しいですね」  窓を開くと、山が見えていた。山には夕日がかかっていた。 今日中には出発したい。 持ってゆく貨物は、時季が手配し積み込み完了しているし、 燃料も補給している。 あとは伊万里を呼ぶだけであった。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

82人が本棚に入れています
本棚に追加