第七章 燃えるような夕日

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 けれど、一羅も亜空間経由で五羅に辿り着く方法を考えていたのか。  ウナギを食べてから、歩いて鬼同丸に向かった。 この道は、夕日に向かっている。  正面に大きな夕日があった。 こうやって、昔も仕事が終わると、よく一緒に帰った。 「大和、鬼城の呼び出しは、通信で済む内容だったような気もする」  そうでなければ、まるで、一羅が別れを告げに、俺を呼んだ気もした。 一羅を、孝太郎の元に行かせるわけにもいかない。 「親父に連絡を取ってみるよ。一羅は鬼城に必要だからね」  親父もゲートキーパーなので、何とかしてくれるかもしれない。
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