第七章 燃えるような夕日

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「近くで見ても凄いよ。綺麗。 いつも、画像でしか見ていなかったしね」 「そうそう、鬼同丸でも近寄れないし。 道でも俺達はその他大勢だし」  更に近寄って来ようとするので、目を開きかけると、 先に時季が起き上がった。 「勝手にコクピットに入るな……一人だったか?」  一人?今、一人だったか?複数人の気配がしていた。  俺も起き上がって見てみると、一人しかいなかった。 しかし、その一人は、ニコニコと俺を見ていた。 「頭領代行ですよね。俺は、心吾(しんご)です。 一人ではありません、亜空間の事故で複数人が一人に集約されたのです」  それはあり得ないと言いたいが、 目で確認しても、姿は一人でも、気配は複数いる。
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