第七章 燃えるような夕日

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 比重の大きい人間とでもいうのか、密度の濃い魂のようなものを感じる。 「で、俺に用だろう?」  眠いが、この変な存在が近くにいると、眠れそうにもない。 「俺に亜空間を教えてください」 「伊万里に言え。 亜空間使いでは、伊万里の腕のほうが上だから」  さて寝るかと、又横にはなってみたものの、間近で心吾が見つめていた。  妙な感覚、心吾の存在が、すごく重い。 この重さは、どこかで覚えがある。 亜空間から仲間を引き出した時、亜空間に飲まれそうになった。 引き揚げる船よりも、大きな船でないと亜空間に引っ張られる。 もしかして、人も同じであったのか。
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