第七章 燃えるような夕日

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「俺はゲートキーパーなの。 儚いのではなくて、空間にとっては半分の存在。 常に、半分しか存在を空間に置いていないので、 残りの半分と繋がっているゲートを使用できる」  こんな説明はした事がなかった。 ゲートキーパーにもタイプが色々あったと聞くが、 俺は、半分のタイプであった。 それは親父も同じで、どこか儚い。 「そうなの?半分はどの空間にあるの?」  時季が驚いてどうする。 「どこの空間とかはないよ、例えるとそうだということ。 俺が今、半分に見えるか?」  存在が希薄であるので、 俺は亜空間をこちら側に繋ぎ止める必要がある。 亜空間を分け与えると、それだけ、繋ぎ止めた事になっていた。
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