第一章 仕事探しは前途多難

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「俺は、袈裟丸が好きだよ。 御卜が選んだ気持ちは分かる」  袈裟丸が、ゆでたように真っ赤になった。 「……好きというのは、 友人でしかも男友達って意味でね」 「はい……」  うどんを食べて外に出ると、 何かの騒ぎが大通りで起こっているようだった。 人が走って路地を抜け、大通りへと走ってゆく。 「帰ろう、袈裟丸」  袈裟丸は、祭りと喧嘩が好きというタイプであったので、 そわそわとしていた。 「あれ、ジュノー家だよね!」  路地を走る子供が、叫んでゆく。  ジュノー家?嫌な予感がしていた。 「先に帰る……」  俺は、今はジュノー家の暗殺部隊に狙われてはいない筈。 でも、近寄らない方がいいだろう。
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