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俺は、走り寄ってから、
出雲がナイフを出している事に気が付いた。
「響紀?」
俺は、静かにそっと後ろに下がる。
出雲のナイフは、俺でも避けられない時がある。
「家にね、ジュノーが来ましてね。
大和を預かりたいと言ってきました。
もちろん、丁重にお断りさせてもらいましたよ」
響紀、キレている。
このキレっぷりならば、
来たのは、俺の母のジュリアン・ジュノーではないだろう。
響紀は、ジュリアンを尊敬していた。
「ならば、攫ってゆきたいと言うものでね、俺は大和を探す。
時季(とき)はジュノーをお見送りしています」
もしかして、大通りの騒ぎは時季なのか。
大神 時季(おおみわ とき)、
響紀と同じく幼馴染で、同じチームであった。
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