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「大通りなのか……」
この幼馴染の二人は、
本当に小さい頃から一緒に育った。
同じ鉄鎖で、黒組、暗殺部隊にいた。
この星の出身者ではない俺達は、使い捨ての存在であった。
こうして生きてこられたのは、仲間がいて、助けあってきたせいだ。
俺の家族は、今は、時季と響紀であった。
「全く……」
時季も、大人げない。
俺が、大通りに行こうとすると、響紀の殺気が増していた。
「俺達は、絶対に大和を渡しません。大和は、俺達の宝物です」
一体、何を考えて、ジュノー家は来たのだ。
俺が、表通りに行くと、時季が道の中央に立っていた。
時季の姿は、煙のように風にたなびいていた。
これは、時季の一番技であった。
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