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鬼城家では、
鬼城でその技の一番の使い手の事を、誰それの一番技という。
技に対して一人しか存在しない。
他に、本人の得意技を二番技と呼び、
その人が頻繁に使う技を三番技と呼んでいた。
時季も一番技を出すということは、相当に本気であった。
時季の煙の姿は、銃もナイフも素通りする。
「時季。ジュノーの誰が来た?」
どうして、そこまで怒っているのだ。
「兄さん!!!!!」
緊迫した雰囲気をまったく気にせずに。ガタイのいい男が走ってきた。
「ジョン?」
父違いの弟のジョン・ジュノーであった。
今は、母の跡を継いで、ジュノー家の武器商人の頭領である。
宇宙屈指の武器商人を敵にまわすのは、まずいのではないのか。
時季の顔を見たが、そんな迷いは微塵も無かった。
ジョンは、厄介な敵としか認識されていない。
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