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チッ、気付かれていたか。
ジョンも修羅場を潜ってきただろう、脅しも効かないと予測される。
ならば、この硬直状態を崩すのは、何であろうか。
「ジョン……」
説得してみるしかないか。
「愛していますよ、兄さん。二十三年掛かって出した、それが俺の答えです。
もう一度兄さんに会えたら、
今度は一緒にジュノー家を守ろうと決めていました」
二十三年を出されると、弱い。
俺には一週間で、それも仕事だけしていた。
亜空間の調査と、五羅(いつら)への援護の方法を考えていた。
「では、貰っていきますよ」
ジョンが、俺の背に手を回すと、軽く抱き込んできた。
そこに、飛んで来た戦闘機からロープのようなものが降りてくる。
ロープ?戦闘機にロープなのか。
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