第2章 砂漠がいいか、ジャングルか

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 ジョンがロープを握った瞬間、空へと引き上げられた。 それも、かなりの加速で、普通の人間ならば、ロープを掴んでいられずに、 吹っ飛ばされる。  空に舞うように飛んだ瞬間に、今度は響紀がナイフを投げ、 ロープを切っていた。  このロープも特殊なのだろうが、響紀のナイフも特殊であった。 響紀は、用途別にナイフを使い分けている。  そんな悠長な説明もできないままに、ロープを切られ、落下が始まる。 「雲の中かな、ここ……」  空中で下を確認して思う。 響紀、俺も落ちるという事など忘れている。 キレている響紀は、制御が効かない。  俺が空中で、糸を貼り、パラシュート代わりに降下すると、 ジョンも俺に抱き付いて一緒に降りた。
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