第2章 砂漠がいいか、ジャングルか

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「ジュリアンは尊敬しています。 武器商人の家系というのも、分かっています。 でも、ジュリアンを越す、実演販売人は無理だろうし、 親父のように酒を飲んで、ついでに武器を売るというのも、 特技で才能だと分かっています」  エリンは、つまり親を越せないから、越せる分野に進みたいらしい。 俺も、殺し屋として親父を抜けないとは痛感しているので、 気持ちは分かる。 分かるからこそ、言いたいこともある。 「ジョンは、実演販売をしていたし、それなりに売っていたよ。 戦闘にも出ていたし、傭兵もやっていた。 その上で、飲んだくれて売っているわけよ」  特技や才能で片付けられない、努力と挫折があるのだ。
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