第三章 本当の夜というもの

5/29
前へ
/306ページ
次へ
「リハビリしないと、爆破されるのか……」  それは、患者のためなのか?すでに意味不明の存在であった。  でも桜川がそんな存在であったにも関わらず、 治療を求める人が後をたたなかった。 桜川はまるで奇跡のように、人間と機械を繋げる。 「響紀、お帰り」  鬼同丸に、響紀も帰ってきたので、今日は、石狩鍋にすることにした。 台所まで行き、材料をチェックすると、籠に入れ運び出す。 「あの、大和様、台所で勝手に調理するのはやめてください。 皆、担当がおりまして。鬼同衆の担当が嘆いています」  若手頭に怒られてしまった。 「基本、俺達は自分のことは自分でするから、大丈夫」 「そういうのではなく、担当に仕事を任せろということです」  案外、手強い。 百武も、いい人材を選んでいる。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

82人が本棚に入れています
本棚に追加