第三章 本当の夜というもの

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「分かった。無くなりそうになったら、白菜と鮭のおかわりを頼む」 「了解しました」  大広間に行くと、卓袱台を出し、鍋をセットする。  俺、時季、響紀は、幼馴染で、昔から揃うと鍋を食べていた。 昔は、もっとメンバーもいたのだが、 亜空間に囚われていた二十三年の壁は大きい、 昔の仲間とは、親子という年の差になってしまった。 「響紀。鬼城家の了解は得られた?」 「そこは問題がないのですが。装備に問題がありましたよ」  景色を選んで座ると、鍋を食べる。 「装備?」 「桜川は機械類、銃器類の持ち込みを禁止しました」  建物内にも、機械を持ち込めない。
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