第三章 本当の夜というもの

14/29
前へ
/306ページ
次へ
「戦闘モードの後なので、俺も、戦闘か性欲で紛らわさないと、 眠れそうにありません」  響紀も、真面目に恐ろしいことを言う。 でも、この二人を同時に相手にしたら、俺が壊れる。 「では、戦闘で頼む」  時季が首を振っていた。  窓の外では、やはり戦闘にも加わっていた、 袈裟丸が恋人の御卜を抱えて、山に走って行った。 考える事は、時季と同じか。  鬼同衆は、同性での恋愛を禁じているので、 袈裟丸も隠れるしかないのだろう。 ソニアに乗ってもいいと、言っておけばよかった。 ソニアには、袈裟丸の部屋もある。 「あっ」  袈裟丸、山に登ったのはいいが、俺達の視力だと、丸見えであった。
/306ページ

最初のコメントを投稿しよう!

82人が本棚に入れています
本棚に追加