第三章 本当の夜というもの

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 障子を閉めようと山を見ると、すっかり夜になっていた。 夜でも、山には光はなく、闇になっている。  でも、見えている。  さんざん指で突かれた御卜は、蕩けた体を袈裟丸に預けようとしていた。 御卜は、両膝の後ろを自分の手で押さえ、 袈裟丸が動きやすいように誘っていた。  色っぽい姿で、あった。 遠目でも、誘われている気分になる。 比較的やせ形の御卜だが、尻の部分がもっちりしていて、 そこがまたそそる。 竦める肩が、細い腹部が、またいい。  袈裟丸が伸し掛かると、御卜が首を振って堪えている。 が、しっかり伸し掛かられ、拡張を馴染まされると、激しく揺さぶられていた。 獣になれば、夜に馴染む。
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