第一章 仕事探しは前途多難

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「ですよね。 まず、これ、スパイですよね。 火の屋も目立ちますし、俺の姿で会社員や研究員も無理でしょう」  袈裟丸は、熊か虎のような雰囲気であった。 大柄だが、鋭敏な感じはする。 でも、袈裟丸に会社員は無理であろう。 土木関係か、鳶職ならば似合いそうであった。 「……火の屋って言うな……」  それに、火の屋は余計だ。 俺の姿は、火の屋 武尊(ひのや たける)、いわば父に、 クローンと呼ばれる程に似ていた。 武尊は宇宙を代表する殺し屋であるので、 俺の見た目は、目立つというより記憶される。  皆が分かっていても黙っていることを、袈裟丸は言ってしまうので、 俺に付けてきたのだろう。
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