第四章 静かな湖畔

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 一羅に腕を掴まれて連行されていると、人目を引いていた。 一羅は、年を取ったが、それでもSS級で現役でもあった。 「わざとだ。人目のあるところを歩いている。 俺が、大和を疎んじているとか、あれこれ言う輩が多くてな。 武尊から預かった宝物を、易々と手放すものか」  鬼城の食事処に行くと、一羅は酒と大量の料理を頼んでいた。 「料理が、多くないですか?」 「少ないよ。時季と響紀も呼んでいる。 あいつらに、大和がジュノーに転居届を出したと言ったら、 即来ると言っていたからな」  余計な事を言わないで欲しい。 亜空間の件が了承されるならば、出すつもりはなかった。
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