南條皇と言う男は・・・・・

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世の中はクリスマス一色に染まり出した。 花音も、今年も恭司君と二人でお祝いだと聞いてたし 全然連絡もないけど 真帆達も一緒に暮らしていると言う噂だった。 あたし一人取り残されている・・・・・・ 慣れない仕事で四苦八苦して 愚痴る相手もいなくて・・・・・・・ 唯一の友達の花音と真帆も わたしよりも彼氏を当然取る。 独りぼっちかぁ・・・・・・ ◇◇◇◇◇◇ そんな中、花音から休みの日に パジャマのままベッドの上でぐ~たらしている所に連絡が入った。 『晶どうする? 今からあたしたちも病院に行くけど 晶、今家にいるなら寄って行こうか?』 『っは?どういう事?』 なにがなんだかわからずにそう返事を返すと 『あれ?南條君から連絡ない? 遼臥君が交通事故を起こして緊急搬送されたのよ!』 土曜日で、ちょうど恭司君とどこかに出掛けようとしている所に 皇から連絡が入ったらしい。 あたしと皇が付き合っていると思っている花音も 当然、あたしが知っていると思って電話をくれたようだ。 『あ、そうだったの? ゴメン、あたしさっきまで携帯持たずに 近所に買い物に行っちゃって。 連絡が来てたかもしれないけど たまたま花音のだけ、取れたの』 そう言って胡麻化した。
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