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「自分達でマンションでも借りられればいいんだけどね」
こちらで支社長として就任した悠斗は
遠隔地の手当てもついて
同じ世代の社員よりも給料は上らしい。
だけど、家族の多い我が家では
あたしが働いていない事もあり
稼いだお金が湯水のように
子供にかかるお金で消えて行ってしまい
貯金もろくに出来ていなかった。
「まぁ社宅があるだけマシだったよ」
その社宅が、きれいな所だといいんだけどな・・・・・・
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
乳飲み子を抱えた引っ越し作業は
思ったよりも大変だった。
弟と妹にも、交代で手伝いに来てもらって
やっとで荷物を纏める事が出来た。
会社から支給される
引っ越し費用を浮かせようと
自分でやろうと思った事が間違いだったと
始めてすぐに後悔したっけ・・・・・
「姉ちゃん、引っ越しのパックで申し込むと
今は格安なんだよ」
最後の最後で、弟から言われた爆弾に
「もっと早く教えろぉ!」
瞬殺した事は言うまでもない!
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